「info@自分の会社.jp」のような独自ドメインのメールは、名刺やホームページ、請求書に載せる連絡先として、取引先やお客さまに安心してもらいやすいものです。
どこで持てばよいかを先に言うと、多くの人はレンタルサーバーに付属しているメール機能で十分です。ホームページ作成サービスを利用していてサーバーを契約していない場合はメール専用サービスを選び、予定共有やファイル管理までまとめて行いたい会社はGoogle WorkspaceやMicrosoft 365を検討します。
独自ドメインのメールを持つ3つの方法
レンタルサーバーに付いているメール
ホームページを公開するためにレンタルサーバーを契約しているなら、付属のメール機能を使うのが手軽です。1つの契約でウェブサイトの公開とメール運用の両方をまかなえるため、初期費用や月々の固定費を抑えられます。
主流のレンタルサーバーでは、1つの契約内でメールアドレスをいくつ作成しても追加料金がかかりません。代表アドレスに加えてスタッフの個別アドレスや用途別のアドレスを増やしても、月額料金は同じです。
管理画面がひとつにまとまっているため、ドメイン設定や支払いを1か所で管理できます。ただし別のレンタルサーバーへ乗り換える際は、サイトのデータだけでなくメールのアカウントや送受信データも引っ越す作業が発生します。
メール専用のサービス
ホームページを「Wix」や「Jimdo」、「Shopify」などのクラウド型作成サービスで作っている場合や、メールだけを独自ドメインで持ちたい場合はメール専用サービスが適しています。ウェブ用の大容量ストレージや複雑な設定が省かれている分、手頃な料金で利用できます。
さくらのレンタルサーバが提供している「メールボックス」は、容量20GBでメールアドレスを無制限に作成でき、3年契約時なら月88円から利用できます。14日間の無料お試し期間があり、パソコンやスマートフォンで送受信できるかを事前に試せます。
お名前.comの「お名前メール」も代表的な選択肢で、年払いの場合はエコノミーが1,927円、上位のベーシックが2,112円から利用でき、アドレス数は無制限です。24時間365日の問い合わせ窓口が用意されており、サポートを受けながら使い始められます。
Google WorkspaceやMicrosoft 365
使い慣れたGmailやOutlookの操作画面をそのまま独自ドメインで使いたい方には、Google WorkspaceやMicrosoft 365といったグループウェアが候補になります。メール送受信に加えて、組織内でのカレンダー共有や大容量ストレージ、オンライン会議ツールもまとめて利用できます。
これらのクラウドサービスは、契約するアカウントの人数ごとに毎月の費用が発生します。Google Workspaceの「Business Starter」プランは1人あたり月800円(税別)がかかるため、単にメールアドレスを持ちたいだけの目的で導入すると割高になります。
すでに社員同士で予定や業務ファイルを共有したい会社や、WordやExcelを使うためにMicrosoft 365をすでに契約している企業であれば、メールもまとめて使えるので候補になります。
選ぶときに見る3つのポイント
使う人数と費用の増え方
メールサービスを選ぶ際は、利用人数と費用の変わり方を確認します。レンタルサーバー付属のメールやメール専用サービスは固定料金で何人分のアドレスでも作成できるため、スタッフが増えても毎月のコストは変わりません。
一方、1人ごとに料金が加算されるグループウェアでは、利用者が増えるにつれて毎月の支払い額が膨らんでいきます。
事業を始めるときのアカウント数については、運用の規模に合わせた考え方を解説しているメールアドレスはいくつ必要かで確認できます。
サイトとまとめるか、分けるか
ホームページとメールの環境を同じサーバーにまとめるか、別々のサービスに分けるかも重要な判断基準です。レンタルサーバーにまとめると支払いや管理画面が一本化され、管理の手間を抑えられます。
ウェブサイトとメールを別々のサービスで運用しておくと、ホームページのデザイン変更やサーバー移設の際にもメールに影響しません。
クラウド型のホームページ作成ツールを利用している方や、サイト制作を外部に委託している場合は、メール環境だけを独立させて手元で管理する構成も扱いやすい選択肢です。
使い勝手と、迷惑メール対策
複数の機器で同じメールをチェックしたい場合は、IMAPという受け取り方が便利です。サーバー上で未読や既読、フォルダ分けの状態を同期できます。
IMAPはメールデータがサーバー側に残るため、容量が足りなくなると新しいメールを受け取れなくなります。詳しい仕組みはIMAPの意味と活用方法で解説しており、事業者の比較はIMAPでのメール運用におすすめのレンタルサーバーで確認できます。
不要なメールを自動で振り分ける迷惑メールフィルターの精度も重要です。誤検知によるトラブルを防ぎたい場合は、判定精度の高い仕組みを備えたサービスを取り上げている誤検知ほぼゼロ!迷惑メール対策に優れたレンタルサーバーの内容を確認してください。
メールを確実に届けるための設定は「自動」のところが楽
送信したメールが相手の迷惑メールフォルダに入らずに届くための設定が重要になっています。近年は送信元を厳しく確かめるようになっていて、送る側にも設定が求められています。
大手のレンタルサーバーであれば、契約時に必要な設定が最初から組み込まれていたり、管理画面のボタン操作だけで完了したりします。具体的な仕組みや確認手順は、独自ドメインのメールを迷惑メール扱いされずに届けるにはで紹介しています。
メルマガや一斉送信はどうする?
社内の連絡網など数百件程度の宛先に向けた配信であれば、レンタルサーバーのメーリングリストやメルマガ機能でも対応できます。ただし一般的なレンタルサーバーは短時間の大量送信に制限が設けられています。
たとえばmixhostでは1時間あたり100通、エックスサーバーでは目安として1時間あたり1,500通の送信上限があり、何千人もの会員に向けたセール告知のような用途には向きません。また、読者自身による配信停止リンクの設置など、販促メールのための機能をサーバーの標準機能だけで管理するのは手間がかかります。
また、共用サーバーはほかの利用者と送信の出口を共有していることが多く、大量の送信で迷惑メール扱いされると、ふだんの仕事のメールまで届きにくくなるおそれがあります。まとまった件数の配信を考えている方は、メールマガジン等の一斉送信におすすめのレンタルサーバーで各社の送信ルールを確認してください。
乗り換えやバックアップのときの注意
レンタルサーバーを別の会社へ引っ越す際は、サイトのデータとは別にメールアカウントの再作成やデータの移行作業が必要です。
サーバー事業者の自動バックアップ機能には、メールが対象に含まれない場合もあります。注意点については要注意!レンタルサーバーの自動バックアップ機能ではメールが保存されないときがあるで解説しています。
過去のやり取りを残しておきたい場合は、手軽に保管できるメールをGmailへ転送してバックアップする方法を活用すると余計な費用をかけずにデータの控えを確保できます。
あわせて、メールアカウントのパスワード管理も重要です。推測されやすい文字列を設定しているとアカウントを乗っ取られて迷惑メールの送信に使われてしまう危険があるため、被害の実態や必要な対策はメールアカウント乗っ取りの体験談とセキュリティの重要性で確認してください。
まとめ
独自ドメインのメールをどこで運用するかは、ホームページの持ち方と利用人数によって決まります。レンタルサーバーでサイトを運営するなら付属メールを使い、ホームページ作成サービスなどを利用しているならメール専用サービスを選ぶのが経済的です。
1人ごとに月額費用が発生するGoogle WorkspaceやMicrosoft 365は、スケジュール共有やファイル管理などの共同作業ツールを必要とする会社に適しています。取引先や顧客へメールが届かなくなるトラブルを防ぐためにも、送信元の認証設定が自動で適用されるサービスを選んで運用してください。
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