月額100~500円前後の格安レンタルサーバーを徹底比較

ここでは毎月100円~500円前後までで使える、格安レンタルサーバーを比較します。具体的には「ロリポップ!」「さくら」「スターサーバー(旧ミニバード)」の3社を対象としています。

あえてこの3社に絞った理由としては、これら代表的サービスの方が機能追加が継続的に行われやすく、いったん契約すれば長期にわたって快適な環境が維持されるためです。

たしかに上記以外にも「クイッカ(Quicca)」「ラクサバ」「ハッスルサーバー」など激安系サービスは幾つも存在します。しかしマイナーサービスは機能追加の頻度が遅く、時間とともにスペックが時代遅れになりやすいです。
実際、同価格帯で比べた場合、すでに冒頭の3社より大幅なスペック不足の傾向にあります。こうした理由から、今回の比較対象からは除外しています。

データで見る格安プラン

レンタルサーバーを選ぶ際のポイントは幾つかありますが、低価格プランの場合にとくに注意すべきなのは「ディスク容量」「MySQLデータベース個数」「転送量」の3点です。
なおMySQLデータベースは主にはWordPress(ワードプレス)サイトの作成に必要とされるものであり、原則としてデータベース個数分だけサイトを作ることができます。

この3つのポイントについて各サービスを比較したものが下記グラフです。年間費用(初期費用と月額×12回の合計)の安いものから順に並べています。

月額100~500円のレンタルサーバーの比較グラフ
※画像クリックで拡大します。
※ミニバードの本来の転送量目安は日単位ではなく「150GB/月」となっています。ただしグラフ上では「5GB/日」に換算しています。

同価格帯のスペックはほぼ拮抗

このグラフから最初に分かるのは「同じ価格帯であれば、スペックは拮抗しがち」ということです。

たとえばグラフにおける左2つのプランはどちらも月額100円程度ですが、容量は等しく10GB、ともにMySQLは利用不可となっています。また逆に月額500円以上の右2つのプランを見ても、いずれの機能も潤沢に使えて、数値面でも大きな差はなくなっています。

これはある意味では当然のことで、(マイナーサービスと異なり)大手レンタルサーバーは競合他社にあわせて常にスペックを改善してくるために、結果的にこのような拮抗した状況が出来上がりやすいです。

ということは極論を言えば、大手であればどこを選んでも大失敗することは少ないとも言えます。ただ、そうはいってもやはり多少の傾向の違いはありますので、価格帯別に詳しく解説していきます。
※ただし「スターサーバー」に関しては、リニューアル前のサービスであった「ミニバード」に比べてもMySQLデータベース数が減少するなど、問題点を抱えています。グラフで見ても分かるように、他社より一歩遅れたスペックになってしまっています。

月額100円前後のプラン

格安レンタルサーバーのなかでも最安値の部類に属するのが、ロリポップ!のエコノミープラン(月額108円)と、さくらのライトプラン(月額129円)です。どちらも年間3,000円以下という安さで利用することができます。

注意点について

まず両プランに共通する注意点について先に述べておくと、どちらもMySQLデータベースの作成に対応していないため、WordPressサイトを作ることはできません。そのため無料ブログからワードプレスのブログに乗り換える、といった用途には対応できないので注意してください。
※補足しておくと、MySQLではなくSQLiteと呼ばれる軽量データベースでもワードプレスを動かすことは一応可能ではあります。ただし初心者向きではないため、ここでは考慮外としています。

次にディスク容量ですが、これもどちらも10GBとなっています。ひと昔前に比べれば大幅に増えたということもあり、画像を多用するようなサイトでなければ十分な数字とも言えます。

ただその一方で、最近では無料ブログなどでも使える容量が非常に大きくなっており、アメブロやlivedoorブログなどでも、標準で画像保存容量が10GBもあります。そのため「無料ブログで容量がいっぱいになったので、この機に有料レンタルサーバーに乗り換え」と言った目的の場合、(前述のワードプレス不可の件も含めて)容量面でも不足を感じる可能性があります。

おすすめはロリポップ!

単純なスペック面ではまったく差が見られない両プランですが、どちらか選ぶなら当サイトとしてはロリポップ!のエコノミープランを推します。その理由としては「将来的に上位プランに変更できるから」です。
ロリポップ!は上位プランへの変更が可能

つまり、もしも機能や容量などに不足を感じた場合、ロリポップ!であれば月額270円などの上位プランに変更できます。これは当然のことにようにも思えるのですが、じつはさくらではプラン変更ができません。どうしてもという場合にはいったん解約して、再び初期費用を支払って再契約となってしまいます。
さくらはプラン変更が不可能

とくに廉価プランであればあるほど、将来的に機能不足などを感じてくる可能性が高くなるため、ロリポップ!の方が安心して利用できます。

月額270円のプラン

次に、ともに月額が270円のロリポップ!のライトプランと、スターサーバーのライトプランについてです。この両者は月額はまったく同一ながら、かなり差が出ています。

現状はロリポップ!が優秀

まずロリポップ!についてですが、総合的なバランスはこちらが優れています。運営歴やユーザー数でも遥かに上ですし、またマニュアルの充実度も圧倒的です。さらにレンタルサーバー業界のなかでも最大手に近いだけあり、機能追加の頻度などもかなりのものです。

じつはスターサーバーのライトプランは、以前は「ミニバード」という別サービスで提供されていましたが、その頃にはこの価格でMySQLデータベースが5個も作れるなど、独自の優位性がありました。

しかしリニューアル後はMySQLがロリポップ!と同等の1個に制限されてしまい、正直に言って強みを失っています。くわえて、転送量制限が非常に厳しいなどの問題点もあいまって、現状ではおすすめしにくいサービスになっています。

現在のスターサーバーにも無料の独自SSLが利用できるという特長がありますが、月額300円以下のプランのユーザー層においては、それほど需要が大きくないと(当サイトとしては)考えています。そのためこの価格帯であれば、やはりロリポップ!がもっとも有力な選択肢になります。

月額500円前後のプラン

最後に月額500前前後のプランについてですが、この価格帯になるとスペックがさらに強化されます。とくに大きいのがMySQLデータベースの作成個数で、一気に20~30個が作れるようになり、大量のワードプレスサイトを作ることも可能になります。

できること自体はあまり変わらず

ただし逆の見方をすれば、大きく変化が出るのはそのぐらいとも言えます。転送量上限が爆発的に伸びるわけでもありませんし、容量も月額270円時点の50GBでほとんどの人には十分なはずです。あとはロリポップ!では月額500円を越えると電話サポートが受けられるようになるぐらいです。

あくまで当サイトの私見ですが、個人的にはこの月額500円前後というのはどちらのサービスにしても、やや旨味の少ないプランだと思っています。できることそのものは大きく増えない割に価格は2倍になり、年間費用も7000~8000円かかってくるからです。

バックアップオプションという選択肢

なおやや変則的ではありますが、ロリポップ!のライトプラン(月額270円)に有料のバックアップオプション(月額324円)をつけて、合計毎月594円で運用するというスタイルもあります。

毎月600円近くなるのでやや格安の範疇を外れてはきますが、このバックアップオプションはデータ復元の費用が無料となっているため気軽に復元できます。初心者の方で、操作を誤ってファイルを消したり誤って上書きしたりするのが怖いという方は、こうした運用スタイルもあるので参考にしてください。

格安レンタルサーバー選びのまとめ

価格帯別にプランのおすすめや注意点などを見てきましたが、それらをすべてひっくるめた上でどれかひとつだけ選べと言われたら、ロリポップ!のライトプラン(月額270円)をおすすめします。

上位プランへの変更ができるので将来的なスペック不足にも対応できますし、それでいて毎月の費用は300円以下。ワードプレスサイトも1個だけなら問題なく運用できます。尖った部分はないものの、よく求められる機能を低価格なりに上手く揃えたサービスです。