ホームページ作成サービス(Wix・STUDIOなど)とレンタルサーバー、どっちを選ぶ?
数ページの会社案内やお店の紹介を、デザインにこだわって手早く作りたいなら、WixやSTUDIOのようなホームページ作成サービスが向いています。画面で見た目を確かめながら直感的に作業できて、裏側の管理に気を取られずに公開まで進められます。
一方で、ブログを長く育てたい人や、WordPressのプラグインなどで機能を足したい人にはレンタルサーバーが合っています。会社やお店の独自ドメインでメールアドレスを同じ契約にまとめたい場合や、毎月の維持費をなるべく抑えたい場合も、レンタルサーバーを選ぶほうが無理がありません。
それぞれの仕組みの違い
ホームページ作成サービス
ホームページ作成サービスは、サイトを置くためのサーバーと、デザインを作る道具が最初からセットになったサービスです。管理画面をブラウザで開き、実際の見た目を確かめながら文字や写真を配置してページを組み立てていきます。
サーバーの保守やシステムの更新はすべて運営会社が行うため、利用者が裏側の仕組みを意識する場面はほとんどありません。最近は質問に答えるだけでAIがサイトの下書きを作ってくれる機能も広がっており、白紙の状態から悩まずに作り始められます。
レンタルサーバー
レンタルサーバーは、インターネット上にサイトを置くための場所を借りて、そこにWordPressなどのソフトを入れてサイトを作る仕組みです。基本的な役割はレンタルサーバーとはなにかを理解するで詳しく説明していますが、いまは申し込みと同時にWordPressまで自動で用意されるサービスが多く、以前のような難しい初期設定はいりません。
デザインや機能を自分の好みに合わせて細かく調整できるのが持ち味で、世界中の人が作ったテーマやプラグインを組み合わせてサイトを広げられます。そのぶん自由度が高く、入れたWordPress本体やプラグインの更新は自分で行う形になります。
費用の比べ方
ホームページ作成サービスは無料で試せるものが多いですが、会社やお店の名前が入った独自ドメインを繋いだり、サービスの広告を消したりするには有料プランへの切り替えが必要です。たとえばWixのパーソナルプランは月1,300円(税別、契約期間分を一括払い)で、STUDIOの個人向けであるPersonalプランは年払いで月1,190円、2ページまでに絞ったMiniプランなら年払いで月590円となっています。
これに対してレンタルサーバーは、12ヶ月契約なら税込で月500円前後から1,100円ほどが主流の価格帯です。具体的な金額の目安は個人向けレンタルサーバーの価格相場でも触れていますが、ロリポップ!のライトプランなら月539円、エックスサーバーのスタンダードプランなら月1,100円で借りられて、中に入れるWordPress自体は無料で使えます。
料金を比べるときに見落としやすいのが、独自ドメインのメールアドレスにかかる費用です。レンタルサーバーなら、たいていのプランでメールアドレスをいくつ作っても追加の料金はかかりませんが、たとえばWixで独自ドメインのメールを使う場合は、1人につき月800円(税別)かかるGoogle WorkspaceのBusiness Starterなどを別に契約する形になります。
作成サービスが向いている人
ホームページ作成サービスが合っているのは、会社案内やお店のメニュー紹介、個人のポートフォリオなど、数ページから十数ページほどで完結するサイトを作りたい人です。仕上がりのデザインを自分の目で確かめながら少しずつ手を動かしたい人や、サーバーの専門用語やソフトの更新といった管理作業を気にしたくない人にとって、とても扱いやすい仕組みといえます。
また、やり取りに使うメールアドレスをすでに別のサービスで持っていたり、自分1人しか使わなかったりする場合も、作成サービスを選びやすくなります。メールの費用が人数分に膨らむ心配がないため、サイトを作る機能と使い勝手だけを見てサービスを決められます。
レンタルサーバーが向いている人
レンタルサーバーが向いているのは、記事をコツコツと積み上げていくブログやWebメディアを運営したい人です。WordPressの豊富なテーマやプラグインを使って、目的に合わせた機能をあとから足していきたい場合も、WordPressにおすすめのレンタルサーバーランキングと選び方にあるような定番のサーバーを借りておくほうがやりたいことを形にしやすくなります。
また、スタッフの人数分のメールアドレスを独自ドメインで作って配りたい会社やお店にも、アドレスを無制限に作れるレンタルサーバーが適しています。1つの契約で複数のサイトを別々のドメインで公開できる(マルチドメイン)ので、事業やブログをいくつかに分けて持ちたい人や、毎月の固定費を抑えたい人にも向いています(仕組みはマルチドメイン・サブドメイン・サブディレクトリの上手な使い分けで解説しています)。
選ぶ前に知っておきたい注意点
作成サービスは引っ越しがしにくい
作成サービスで作ったページのデザインや仕組みは、そのサービスの中でしか動かない独自の作りになっていることが多いです。そのため、途中でプランの料金改定や利用規約の変更があったり、万が一サービス自体が終了したりしたときには、その影響を直接受けることになります。
事業が大きくなってきて、あとからレンタルサーバーとWordPressの組み合わせに移りたくなったとしても、データをそのまま丸ごと引っ越すことは、多くの場合できません。文章や画像を手作業で移しながら、新しい環境で最初からサイトを作り直す手間がかかる点は、あらかじめ頭に入れておく必要があります。
レンタルサーバーは更新を自分で
レンタルサーバーに入れて使うWordPressは、本体やプラグインの改善が日々行われており、管理画面に更新の案内が届きます。この更新作業を長いあいだ放っておくと、古いプログラムの弱点を突かれてサイトが乗っ取られるなどの原因になってしまいます。
ただ、いまの大手レンタルサーバーには、WordPressの自動更新機能や、過去14日分などのデータを自動で保存してくれるバックアップ機能を備えたところがあります。自分で管理する負担を減らしたい人は、こうした機能が最初からついているサービスを選ぶと、日々の手間をかなり小さくできます。
そもそもサイトがいらない場合も
ここまで2つの方法を比べてきましたが、やりたいことによっては、最初からホームページを作らなくても目的が果たせることもあります。たとえば地域のお店を地図検索に出したいなら、無料で使えるGoogleビジネスプロフィールに登録すれば、Googleの検索結果やマップにお店の営業時間や写真、お客さんの口コミなどを表示できます。
日々の営業日のお知らせや商品の告知だけなら、SNSのアカウントを動かすだけで十分なことも少なくありません。ただし、名刺に載せるために独自ドメインのメールアドレスだけは持ちたいという場合、サイトを作らなくてもドメインとメールの契約は必要になるので、そのときは独自ドメインのメールはどこで持つ? レンタルサーバーとメール専用サービスの選び方を参考に、メールの持ち方だけを決めるのもひとつの手です。
まとめ
ホームページ作成サービスとレンタルサーバーは、どちらが上というものではなく、作りたいサイトの形と、そのあとどう続けていくかで選ぶものです。見た目を確かめながら手早く形にして管理を任せたいなら作成サービス、自分の手で記事や機能を積み上げて長く育てたいならレンタルサーバーがそれぞれの目的に合っています。
もしどちらにするか迷ったら、独自ドメインのメールを何人分使うかと、これからブログを育てていくかの2つを基準に考えてみてください。メールを複数人で使う予定があるか、記事を書きためていくつもりがあるならレンタルサーバー、どちらも当てはまらず数ページの紹介サイトをきれいに作りたいなら作成サービスから始めるのが自然な選び方です。