レンタルサーバーとはなにかを理解する

そもそもサーバーとは

インターネット等のネットワークにおいて、特別な役割を持つコンピュータを総称して「サーバー」と呼んでいます。ただし、実際には用途に応じて様々な種類があります。

  • Webサーバー
  • メールサーバー
  • ファイルサーバー
  • データベースサーバー

このなかで「Webサーバー」が「インターネット上でウェブサイトを公開する役割」を持っています。

つまりウェブサイトを公開しようと思ったら、なんらかの方法でWebサーバーを用意しなければなりません。そのための方法は大きく2通りあり、ひとつが「自宅サーバー」であり、もうひとつが「レンタルサーバー」です。

取り扱いの難しい自宅サーバー

自宅内にサーバー(の役割を持ったコンピュータ)を用意する方法を「自宅サーバー」と呼びます。しかしこの方法はデメリットも多く、現在では利用する人は減少傾向にあります。

自宅サーバーの構成

サーバーのOSはLinux/Unixを用いるのが一般的ですが、ただOSが扱えるだけでなく、そのなかで動かす各種ソフト、さらにセキュリティなどに関する深い知識がなければいけません。

また24時間稼働が前提となってくるため、熱による火災の防止、落雷や停電に対応できるようにするための無停電電源装置の導入など、様々な環境構築が必要になります。

そうした環境構築費用にくわえて、24時間付けっぱなしによる電気代、さらに固定IPアドレスの取得など多くのコストがかかります。「自宅ですべてをまかなえる」と聞くと安くつきそうにも思うのですが、実際にはコストパフォーマンスはむしろ悪くなってしまいます。

便利に扱えるレンタルサーバー

一方で、サーバーを借りるという発想から生まれたのが「レンタルサーバー」です。

ただし「レンタル」といっても、マシン本体そのものを郵送してもらうわけではありません。レンタルサーバー事業者が管理しているマシンに、インターネット経由で接続して使うことになります。

レンタルサーバーの構成

一般的なレンタルサーバーでは、誰でも簡単に扱えるように管理画面を用意してくれています。ブラウザで管理画面にアクセスしてログインすれば、あとはクリックだけでほぼすべての操作を行うことができます。「真っ黒い画面に複雑なコマンドを打ち込む」ような難しい操作は一切必要ありません。

また実際のサーバーマシンは、データーセンターと呼ばれる耐震・耐火設計が万全の建物内に置かれています。またマシンの故障などが起こっても、もちろん自分がその場に赴く必要はなく、レンタルサーバー側でパーツ交換などすべて無料で行ってくれます。

かわりに毎月のレンタル費用が必要となりますが、これも一般的なサービスであれば月額100円~1000円程度と非常に安価になっています。自宅の場合にかかる電気代などを考慮すれば、むしろレンタルした方が経済的になっています。

レンタルサーバーには共用・専用・VPSの3種類がある

メリットの多いレンタルサーバーですが、大きな注意点として「自分に合ったサービスを選ばないといけない」ということがあります。というのも、現在のレンタルサーバーは大きく3種類に分かれており、その種類によって性能・価格・使いやすさがまるで変わってくるからです。

共用サーバー(一般的なレンタルサーバー)

共用サーバーの利用イメージ

もっとも一般的な利用形態が共用サーバーです。一台のマシンを複数のユーザーで共用(共有)して使うことからこの名前が付きました。

複数人で使うため一人あたりの料金が安く、低価格で利用することができます。また初心者ユーザーであっても簡単に扱えるように設定されています。

一方でデメリットとしては、CPUやメモリを分け合って使うことになるので、一台のマシン性能をフルに使うことはできません。とはいえ近年ではコンピュータ自体の性能も飛躍的に進化し、共用サーバーであってもかなりの規模のウェブサイトまで運用できるようになりました。

・参考記事:共用サーバーの代表的なサービス

専用サーバー

専用サーバーの利用イメージ

一台のマシンを丸ごと、自分ひとりだけで利用するという形態が専用サーバーです。

性能面ではCPUやメモリなども100%すべて自分のためだけに使えるため、同時に大量のアクセスが集まるようなサイト、負荷の高いプログラムを動かす、などの専門的な用途にも対応することができます。

一方で、(共用サーバーと異なり)マシン一台分の利用料をすべて自分で支払わなければならないため、非常に高額になるのが難点です。安いものでも毎月数千円から、高いものになると1ヶ月あたり数万円以上の費用になるものも多いです。

なお用途に応じて求められるスペックや機能が大きく変わるサービスということもあり、当サイトでは専用サーバーについては紹介やレビューを行っていませんのでご了承ください。

VPS

VPSの利用イメージ

仮想専用サーバーとも呼びますが、「VPS」という呼び方の方が現在は定着しています。これは一台のマシン内に、複数の仮想マシンを立ち上げて、その仮想マシン一台ごとにユーザー1一人を割り当てるという形態です。

結局は1台を共用していることにかわりはないのですが、仮想マシンごとに区切られているおかげで、他ユーザーからの影響を最小限に抑えることができます。それでいて利用料金は共用サーバー並みに安くできます。

またVPSを利用する上での最大の特徴が「知識があれば何でもできるが、知識がなければ何もできない」ということです。

VPSでは仮想マシンの管理者権限がもらえるため、その権限を使えば特殊なソフトのインストールから、全データの削除まであらゆることができます。一方でその権限を扱うにはLinux/Unixコマンドなど様々な知識が必要となるため、そうした知識がなければ一切なにもできません。ウェブサイトを公開するという基本的なことも不可能です。

言い換えれば、VPSは高い自由度が得られるかわりに、すべてを自分の知識と責任で行わなければならないということです。よって中~上級者向けのサービスとなっています。

・参考記事:VPSの代表的なサービス