ウェブサイトがどのレンタルサーバーを使用しているか調べる方法

レンタルサーバーを選ぶ基準というのは様々にあります。もっとも代表的なものは価格やスペックを比較検討するという方法ですが、なかには「私が知っているあのウェブサイトと同じサービスを選びたい」と考える方もいるはずです。

たとえば写真やイラストを大量に掲載するサイトを作りたい場合を考えてみます。同業の他の方が作っているウェブサイトがあれば、その方と同じレンタルサーバーを選べば、(プラン選択や同居ユーザーの影響などでの差はあるかもしれませんが)基本的に同じ回線速度や安定性が得られることになります。

もちろんこれはブログなどを作る場合なども同じで、数十万PVのアクセスを誇る人気ブログと同じサーバーを借りれば、将来的に同程度のアクセスがあっても耐えられるはずです。
※実際にはウェブサイト自体の軽量化などの程度によって負荷に違いが出てきますが、ここでは同じようなウェブサイトを作った場合を想定しています。

そこでこの記事では、他のウェブサイトがどのレンタルサーバーを使用しているか調べる方法について解説します。残念ながら100%確実に分かるというものではありませんが、ある程度まで絞り込むことが可能です。

nslookupコマンドの利用

もっとも一般的なのがDNSに問い合わせる方法です。DNSとは「ドメイン・ネーム・システム」の略で、ドメインの名前と実際のサーバーのIPアドレスを一致させるための仕組みです。どんなドメインでもこのDNSがなければ正常にサイトを表示させることができません。

このDNSに問い合わせを行うためのコマンドとして「nslookup」があります。nslookupコマンドを使うことで、特定のウェブサイト・ブログのIPアドレスを確認し、さらにそこからサーバー会社がどこなのか調べることができます。

nslookupコマンドを使って利用サーバーを調べる

nslookupコマンドはWindowsでもUnix/Linuxでも利用できますが、ここではWindowsでの操作手順を解説します。
例として、エックスサーバーで運営している当サイトのドメイン「serverkurabe.com」で調べてみます。

  1. 「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを表示します。
  2. 「名前」の欄に、「cmd」と入力して「OK」をクリックします。
  3. コマンドプロンプトが起動したら、「nslookup serverkurabe.com」と入力して「Enter」キーを押します。
  4. 「名前」欄にそのドメイン、「Address」欄にそれに対応するサーバーのIPアドレスが表示されます。
    ※「権限のない回答」として表示される場合もあります。

これで、そのウェブサイト(のドメイン)が割り当てられているサーバーのIPアドレスを見つけることができました。続けて、今度はそのIPアドレスに対してnslookupを行います。

  1. コマンドプロンプトに「nslookup [該当のIPアドレス]」を入力して「Enter」キーを押します。
  2. 「名前」欄に、そのIPアドレスのホスト名が表示されます。

このとき表示されたホスト名(この例ではsv333.xserver.ne.jp)から、当サイトがたしかにエックスサーバー上で稼働していることがわかります。

なお「xserver.ne.jp」のように一目でどのレンタルサーバーか分かる場合はいいですが、そうでない場合はホスト名で検索してみることをおすすめします。

ただし、この方法はDNSにおいて「逆引き」と呼ばれる設定が行われていることが必要です。逆引きができない場合、IPアドレスに対してnslookupコマンドを実行してもホスト名を見つけ出すことができません。

とはいえ一般的なレンタルサーバー(共用サーバー)のDNSは逆引き設定がされていることが多いため、かなりの確率でこの方法で判別できるはずです。