WebDAVとは(FTPと比べてのメリット・デメリット)

一部のレンタルサーバーでは、WebDAV(ウェブダブ)と呼ばれる機能を提供しています。これはサーバー上のファイルを手軽に管理するための機能です。

FTPとWebDAV

サーバーとファイルをやりとりする手段として有名なのがFTPです。FTPクライアントを用いてサーバーへ接続することで、ファイルのアップロード・ダウンロード、またファイルの削除やディレクトリ作成などの操作が行えます。

ただしFTPを通じてのファイル管理には幾つかのデメリットも存在します。それらの問題点を解消できるのがWebDAVです。

以下、FTPとの違いに触れながらWebDAVの特徴について解説します。

WebDAVの特長

FTPクライアント不要で直感的に管理できる

FTPでファイルを送受信するには、FFFTP/FileZilla/WinSCPなどのFTPクライアント(FTPソフト)をまずパソコンにインストールしておかなければなりません。そのためこうしたソフトのインストールが禁止されている環境においては、そもそもFTP接続ができなくなってしまいます。

しかしWebDAVでは、Windowsのエクスプローラー(MacであればFinder)でWebDAVのパスを入力すると、エクスプローラー内にサーバー上のファイルを表示させることができます。さらにファイルの削除も右クリックから、またドラッグでファイルを移動したりもできます。
FTPソフトなしで、使い慣れたパソコン操作でサーバー上のファイルを管理できます。

※じつは(WebDAVではなく)FTPのパスを入力してもエクスプローラー内にサーバーのファイルを表示させることは可能です。ただしこの場合、安全性の高いFTPS接続(FTP over SSL)を使うことができないため、セキュリティ面の問題があります。また後述するようなファイルの直接編集もできません。

FTPのポートが塞がれている環境でも使える

コンピュータでは通信手段ごとにポート番号と呼ばれる数字が割り当てられています。FTPではこれは20番と21番に当たります。しかしセキュリティなど様々な理由から、FTPが使えないようにこれらのポート番号が塞がれている場合がしばしばあります。

ところがWebDAVでの通信は、ftpではなくhttp/https(ポート番号は80番/443番)、つまり普段ウェブサイトを閲覧するのに使うのと同じ手段で行っています。つまりインターネットの閲覧そのものが禁止されているような環境でないかぎりはWebDAVを用いてサーバーに接続することができます。またhttpではなくhttpsを使えば、通信が暗号化されるため安全性も高いです。

※別途なんらかの手段でWebDAV接続も禁止されていることもあります。またWebDAVを用いる場合でも、外部サーバーへの接続が職場等における利用規約に違反しないかどうかは必ず確認してください。

サーバー上のファイルを直接編集できる

またFTPの場合、サーバー上のファイルを編集したいと思ったら、まずいったんそのファイルをダウンロードする必要があります。その上で自分のパソコンでファイルの内容を修正して、あらためてアップロード、そして既存ファイルに上書きするという手順になります。

これに対して、WebDAVではサーバー上のファイルを直接編集できます。つまりファイルをダウンロード・アップロードという手間が必要ありません。ダブルクリックでファイルを開いて修正して上書き保存、で作業が完結します。

WebDAV利用の注意点

一方で幾つかの注意点も存在します。

アクセス権限の設定がしにくい

最近のレンタルサーバーはFTPアカウントを複数作れるところも多くなっています。また管理画面から、各FTPアカウントごとにどのディレクトリまでならアクセスできるかを個別に指定できることも一般的です。これにより重要なファイルは一部の人間にしか見れないようにするといったことが可能です。

しかしレンタルサーバーが提供しているWebDAV機能ではこうしたアカウント制御まで行えることは少ないです。そのため複数人で運用する際には、セキュリティ面に注意してください。

FTPと比べると不安定

それとWebDAVはFTPに比べると通信がやや不安定になることがあると言われています。ただしこれに関しては私自身はそれほど差を感じたことはなく、また人によって意見や見解が分かれるところのようです。

ただもともとファイルの送受信に特化して作られたFTPに比べると、本来はウェブサイト閲覧用であったhttp/httpsを使うため、なにかしら不都合が出ることがあるのかもしれません。大量・大容量のファイルを送受信するような際には、FTPを用いるのがやはりおすすめです。

WebDAVが使えるレンタルサーバー

とても楽にサーバーのファイル管理が行えるようになるWebDAVですが、じつはレンタルサーバーでは機能を提供しているところは少なめです。

当サイトで紹介しているサービスのなかでは、個人向けとしてはロリポップ!、あるいはヘテムルなどが対応しています。ただロリポップ!の場合は、プランによってはディスク容量自体が少ないので注意してください。

また法人向けでは、NTTブランドのWebArena SuiteX、KDDIブランドのCPIにおいて利用が可能となっています。どちらもディスク容量には余裕がある(SuiteXは300GB・CPIは無制限)ため、WebDAV利用に適しています。

頻繁にサーバー上にファイルを送受信するような使い方や、またレンタルサーバーを簡易のファイルサーバーとして利用したといった方にはこれらのサービスをおすすめします。