月額110円から使える、低価格レンタルサーバーです。累計ユーザー数も170万人を超えるほどの人気があり、格安系サービスのなかでは一番のおすすめです。
公式サイト ロリポップ!
総合評価:85点
「格安×初心者向け」の定番レンタルサーバー
手軽に使える年間5000円以下
ロリポップ!のポイントはなんといっても価格の安さです。一番安いプランはなんと月額110円(税込)、さらに機能が豊富に使える一つ上のプランでも月額330円で利用できます。さらに初期費用も1,650円と割安に設定されていて、年間トータルでも3,000円~6,000円以内に収まります。
※金額はいずれも税込みかつ12ヶ月契約時
これだけ安いとサービスとしてちゃんと存続するのか心配になる方もいるはずですが、その点についても大丈夫です。ロリポップ!の運営元(GMOペパボ株式会社)は、国内のサーバー業界最大手であるGMOグループの一員です。またこれまでの利用ユーザーの総計も170万人以上に上り、事業としても安定しています。
初心者でも使いやすい
もうひとつのポイントが、初心者向けということです。低価格レンタルサーバーは幾つかありますが、なかでもロリポップ!はマニュアルの充実度が群を抜いています。たとえばメールアドレストの設定を例にとっても、Windowsだけで13種類のメーラー、Macで3種類、さらにiPhoneやiPad、Androidなどのスマートフォンでの設定などがすべて別々に細かく書かれています。
またユーザー数が非常に多いということは、ネット上の情報量も多いということです。もし何か困ったことがあっても、「ロリポップ ○○○」のようにキーワードを組み合わせて検索すれば、幾つものブログやYahoo!知恵袋などの回答が見つかります。なにかとトラブルにぶつかりがちな初心者には嬉しいところです。
時代とともに進化する
また非常に重要なポイントとして、機能追加やスペックアップが随時行われるという点があります。
じつは格安系サービスでとくに起こりやすい問題なのですが、ある時点では良い内容のレンタルサーバーだったのに、数年経つうちに「時代遅れのスペックと機能」になってしまうというものがあります。
たとえば「ハッスルサーバー」という月額208円の低価格サービスがあります。当サイトが運営を開始した頃(2010年)には、安さと機能のバランスが取れていて、一定の人気がありました。しかし、2011年に入ると機能追加がほとんど見られなくなり、唯一続けられていたディスク容量のアップについても、2012年に3GBになったきりでスペックが停滞してしまいました。
一方で、ロリポップ!は着々とスペックを向上させつづけ、2021年現在では月額110円プランでも20GB、さらに月額330円プランでは160GBもの大容量が使えるようになっています。もちろん、そのほかの機能追加も無数に行われました。
つまりある時期には同程度のスペックでも、どのレンタルサーバーを選んでいたかで数年後にはとてつもなく大きな差が開いてしまいます。格安サービスは色々ありますが、それでもやはりロリポップ!をおすすめしつづけているのは、環境が自然とグレードアップされるからでもあります。
プラン・オプションの選び方
ロリポップ!では価格別に5つのプランがありますが、プランごとの機能差などがかなり大きいサービスです。そのためプラン選びについても少し詳しく解説します。
まずライトプランを検討
まず当サイトがおすすめするのは月額330円のライトプランです。このプランからMySQLデータベースという機能が使えるようになることで、世界でもっとも普及していると言われるウェブサイト作成ツール「ワードプレス(WordPress)」が使えるようになります。
またディスク容量も20GBから160GBへと一気に増えます。当サイトの評価観点から言えば、単純なコストパフォーマンスはライトプランが一番です。
ただし、ライトプランではワードプレスでの複数サイト運営は難しいです。またサーバーの速度なども特筆すべき要素はないため、もう一段上を目指すなら今度はハイスピードプランに注目したいです。
ハイスピードプランもおすすめ
ハイスピードは(全5プランのうち)上から2番目のハイスペックプランです。ただし名前のとおりに、このプランからサーバーの高速性が大きく強化されます。さらに、現在のロリポップはこのプランを集中的に強化しており、幾つかの点で他より料金が優遇されています。
第一に、初期費用が無料であること。第二に、長期契約による割引があります。とくに後者は特徴的で、3年(36ヶ月)とかなり長い契約が必要になるかわりに月額が50%OFFになります。最終的にハイスピードプランを毎月550円とほぼワンコインで利用できます。
当サイトでは、契約したサービスから乗り換えられないリスクも考慮して基本的には12ヶ月契約辺りをおすすめしているのですが、ここまで割引率が大きいと検討の価値が十分にあります
また長期契約の最大のリスクは、機能やスペックなどが更新されずに時代に置いていかれること、あるいはサービス終了などです。その点ロリポップは前述のとおりスペックアップが随時行われる方で、また歴史も長くシェアも大きいためサービス終了の可能性もかなり低いです。
初期費用無料なども考慮すると、エックスサーバーを「1年」契約するのと(16,500円)、それほど変わらない金額(19,800円)でロリポップ!のハイスピードなら「3年」利用できます。コストパフォーマンスには目を見張るものがあります。
その他のプランについて
ライトとハイスピードの中間に位置するスタンダードプランですが、以前はワードプレスのサイトを複数作れてなおかつ月額500円という料金面の手頃さがメリットでした。
ただハイスピードの料金が優遇傾向にあること、また性能差を考慮しても、現状ではスタンダードの利点は薄れています。「標準(スタンダード)」という名称を冠してはいるものの、積極的に選ぶ理由は少ないでしょう。
また月額2000円を超えるエンタープライズプランはビジネス用途のものですが、他社の法人向けサービスと比較してこれといった強みがなく、現状では選ぶ理由に欠けています。
オプション機能の選び方について
またオプションの選び方についても補足しておきます。
まず基本的に必要ないのは「パソコン用ウイルス対策ソフト」オプションです。というのも、この機能はサーバーにウイルス対策を行うものではなく、個人のパソコン用のウイルス対策ソフト(いわゆるウイルスバスター等と同じ)を入れる機能でしかないからです。
またSSLというのはセキュリティのために重要な機能ではありますが、ロリポップ!では無料で使える「Let’s Encrypt」にも標準で対応しています。
申し込みの際には「クイック認証SSL」というものを薦められることもありますが、これは無料のものと基本的な信頼性は変わりません。個人で小規模なサイト・ブログを作るだけなら、基本的に有料のSSLオプションは不要と考えて良いでしょう。
バックアップについては、必要があればというところです。月額330円で過去7日間のデータ保管が行われ、またデータ復元も無料で行えます。とはいえ、これを付けるとライトプランでも月額600円を超えてしまい、格安サービスの範疇を越えてきます。ロリポップ!のウリはやはり安さなので、予算と必要性を考えて選んでください。
注意すべきことは
サーバーの安定性や速度について
注意点としては、やはり格安レンタルサーバーである以上、サーバーの安定性や速度には多少難があります。つまり一斉に多数のアクセスがあっても安定してホームページが見れるのか、ホームページが常にサクサク快適に表示されるのか、といった点です。
ただ2015年から2016年にかけて行われた新サーバー移行作業により、こうしたサーバー環境には一定の改善が見られました。管理人も実際に試してみましたが、ワードプレスの管理画面での作業など、多くの点で速度向上が確認できました。
また新プランである「ハイスピード」に関しては名前のとおりに高速性を重視しており、利用者の感想などを見ていても速度面での不満は非常に少ないです。あとからライト→ハイスピードと上位プランに変更することはできるため、速度面で満足いかなかったら変更を検討するというのも手です。
ライトプランはワードプレスサイトの多数運営には不向き
プラン選びでおすすめしたライトプランですが、MySQLデータベースが作れるのが1個までのため、ワードプレスを用いたホームページ・ブログサイトの複数運営には不向きです。
そのため用途に応じて多数のサイトを作りたいという場合には、ハイスピードプランが選択肢に入ってきます。
ただしロリポップの場合、上位のプランへの変更はできますが、下位のプランへの変更はできない仕組みです。現時点で確実に複数のサイトを運営する予定がないのであれば、いったん低価格のライトプランで契約しておいて、必要に応じてスタンダードへ移行する、という方が費用を抑えることができます。
評価まとめ
低価格レンタルサーバーとしてはまさに定番であり、とくに月額300円前後でサイトを1個だけ運営するならライトプランは鉄板と言えます。
注意点では安定性や速度について少し厳しいことも書きましたが、この価格帯のサービスとしては決して品質が悪いわけではありません。そう言われても数値で見えにくい部分なので不安かと思いますが、そういう場合にはお試し利用がおすすめです。
10日間のお試し利用に対応しているので、もし試してみて実用が難しいと感じるのであればあらためて別のサービスを検討することができます。「お金を払ってしまって取り返しがつかない」という心配がないので、まずは気軽にお試し利用からはじめてみてください。
料金と機能
機能 | エコノミー | ライト | スタンダード | ハイスピード | エンタープライズ | |
---|---|---|---|---|---|---|
初期費用(税込) | 1,650円 | 0円 | 3,300円 | |||
月額(税込) | 110円 | 330円 | 550円 | 825円 | 2,200円 | |
ディスク容量 | 20GB | 160GB | 200GB | 320GB | 1TB | |
メールアカウント数 | 20個(ドメイン毎) | 無制限 | ||||
メール関連機能 | ||||||
メール転送 | ○ | |||||
メール自動返信 | ○ | |||||
Webメール | ○ | |||||
メールウイルス駆除 | ○ | |||||
スパム対策 | ○ | |||||
高機能スパム対策 | – | |||||
ドメイン関連 | ||||||
マルチドメイン | 50個 | 100個 | 200個 | 無制限 | 無制限 | |
サブドメイン | 10個 | 300個 | 500個 | 無制限 | ||
その他機能 | ||||||
FTPアカウント数 | 1個 | |||||
webdav | ○ | × | ||||
cron | 1個(5分間隔) | 5個(5分間隔) | 10個(1分間隔) | |||
SSH | × | ○ | ||||
転送量 | 200GB/日 | 500GB/日 | 700GB/日 | 900GB/日 | 1.2TB/日 | |
CGI・プログラム関連 | ||||||
独自CGI | ○ | |||||
Perl | 〇 | |||||
PHP | 〇 | |||||
Python | 〇 | |||||
Ruby | 〇 | |||||
データベース関連 | ||||||
MySQL | × | 〇 | ||||
MySQLのDB数 | × | 1個 | 50個 | 無制限 | 無制限 | |
PostgreSQL | × | |||||
PostgreSQLのDB数 | × | |||||
SQLite | ○ | |||||
データ保全 | ||||||
RAID | RAID50(ユーザー領域)/RAID10(システム領域) | |||||
外部バックアップ | 有料OP(月額330円) | 〇(復元は有料) | ||||
SSL | ||||||
共用SSL | × | |||||
独自SSL取得代行 | Let’s Encrypt ※無料 | Let’s Encrypt ※無料 グローバルサイン(クイック認証SSL / 企業認証SSL / EV SSL) |
||||
独自SSL持ち込み | × | |||||
CMSの利用 | ||||||
MobableType | – | |||||
WordPress | × | ○ | ||||
サポート | ||||||
電話サポート | × | ○(平日10時~18時) | ||||
その他サポート | メール、チャット | |||||
申し込み関連 | ||||||
支払い方法 | カード / コンビニ / おさいぽ! / 銀行振込 / ゆうちょ振替 | |||||
領収書発行 | ○ | |||||
お試し期間 | 10日間 | |||||
備考 |
- ※「×」は対応不可、「-」は対応不明を表しています。
- ※月額は年間(12ヶ月)申し込みをした場合の金額を記載しています。