無料ブログの記事と画像をWordPressにインポートする(後編)

※本記事は、前編の続きとなっています。

WordPressで記事をインポートする

前編で行ったプラグインおよびパーマリンクの設定が終わったら、いよいよ実際に記事をインポートします。

  1. WordPressのダッシュボードにログインする。
  2. 左サイドバーの「ツール」→「インポート」をクリックする。
  3. 「Movable Type と TypePad」をクリックする。
  4. 「参照」ボタンをクリックし、エクスポート済みのテキストファイルを選択して開く。
  5. 「ファイルをアップロードしてインポート」ボタンをクリックする。
  6. 「Current author~」の項目で、取り込む記事の著者名をどのように設定するかを選択できます。ここでは「or map to existing」のリストボタンから、WordPressの管理者ユーザーを選択してください。
  7. 「Submit」ボタンをクリックします。
  8. インポートが開始され、すべてが終了すると「All done. Have fun!」と表示されます。

画像をアップロードする

記事本文のインポートが終了したら、次に記事内で利用していた画像のアップロードを行います。なお、以前利用していたブログでの画像の保存方法については、各無料ブログ別のエクスポート記事を参考にしてください。

アップロードするフォルダにつて

WordPressでは、新規記事投稿の際にアップロードした画像は、年・月のフォルダ別に自動的に分類されます。しかし、今回の既存画像のアップロードに関しては、(後述する画像リンクの修正も含めて)まとめて一つのフォルダにアップする方が簡単です。

アップロードするフォルダの位置や名前については任意のものでOKですが、下記では一例として「uploads」内に「moved」フォルダを作成しています。

FTPで画像をアップロード

  1. FTPクライアントで利用中のサーバーに接続します。
  2. 「~/WordPressをインストールしたフォルダ/wp-content/uploads」にアクセスします。
  3. 「moved」という名前のフォルダを新規作成します。
    ※フォルダの新規作成方法は使っているFTPクライアントによって異なりますが、多くは右クリックメニューから作成できます。
  4. 事前にバックアップをとっておいた既存ブログの画像すべてを、「moved」フォルダ内にアップロードします。

テキスト置換プラグインのインストール

前述までの手順で、画像のアップロードが完了しました。しかし、インポートした記事本文内に含まれている画像リンクは、以前の無料ブログ内を参照したままです。これを修正しないと、画像が表示できない、または表示できても今後古いブログを削除した際に画像が消えてしまうなどの問題があるため、リンクの修正作業を行います。

なおリンクの修正は、記事のインポート前にテキストエディタ等で行っておくことも可能です。普段からテキストエディタを使い慣れている方は、そちらの方が簡単かと思われます。

ただ、ここでは初心者も含めたユーザーの方向けの方法として、ワードプレスのテキスト置換プラグイン「Search Regex」を用いた方法を解説します。

Search Regexプラグインのインストール

  1. WordPressのダッシュボードにログインする。
  2. 左サイドバーの「プラグイン」→「新規追加」をクリックする。
  3. 「検索」のボックス内に「Search Regex」を入力します。
  4. 検索結果に表示される「Search Regex」の「いますぐインストール」をクリックします。
  5. 「本当にこのプラグインをインストールしてもいいですか?」と表示されるので、「OK」をクリックします。
  6. プラグインのインストールが完了したら、「プラグインを有効化」をクリックします。

リンクの修正作業(画像)

旧保管フォルダのURL確認

まず、これまで利用していたブログにおいて、実際に画像が保存されていたフォルダのURLを確認します。

  1. WordPressのダッシュボードにログインします。
  2. 左サイドバーの「投稿」→「投稿一覧」をクリックします。
  3. 画像が含まれているはずの投稿の「編集」をクリックします。
  4. <img>タグ内にある、「src=”******/.拡張子”」という記載の「******」部分をコピーします。※「/~.jpg」や「/~.png」といったスラッシュや拡張子は含めず、フォルダ名までをコピーしてください。

続けて、そのまま以下の手順に進んでください。

画像の参照リンクの修正

  1. 左サイドバーの「ツール」→「Search Regex」をクリックします。
  2. 「Source」が「Post Content」、Limit toが「No limit」になっていることを確認します。
  3. 「Search Pattern」に、コピーしておいたURLを貼り付けます。
  4. 「Replace pattern」に、「http://新規ドメイン名/WordPressをインストールしたフォルダ/wp-content/uploads/moved」と入力します。
    ※「新規ドメイン名」、「WordPressをインストールしたフォルダ」、「moved」は各自、自分のウェブサイトにあわせて修正してください。
  5. 「Replace&Save」をクリックします。

リンクの修正作業(記事)

画像のリンク修正が完了したら、次にある記事から別の記事へと貼ったリンク(内部リンク)の修正作業に入ります。

前編の記事内でも触れましたが、この修正作業は(利用していたブログサービスにもよるのですが)一括で行うことが困難なため、ここでは手作業を介しての方法で解説します。

なお画像の参照リンクと違い、記事の内部リンクは修正せずとも、画像が表示されない等のトラブルに陥ることはありません。ただ、リンクをクリックした際に以前のブログ記事に飛んでしまうだけですので、(以前のブログを削除しないうちは)即時に修正しなければならないものではありません。

内部リンクが多い場合、修正作業は非常に手間がかかります。時間に余裕があるときなどに、落ち着いてゆっくりと修正されることとおすすめします。

内部リンクの確認

リンクの修正といっても、ブログ内の全記事のリンク修正を行う必要はありません。実際に内部リンクを貼っている記事のURLだけを修正することで、多少なりとも時間短縮に繋がります。

そのためにまずは自分のブログで使われている内部リンクの一覧をチェックします。

  1. 左サイドバーの「ツール」→「Search Regex」をクリックします。
  2. 「Source」が「Post Content」、Limit toが「No limit」になっていることを確認します。
  3. 「Search Pattern」に、以前の自分のブログのトップページのURLを入力します。
  4. 「Search」をクリックすると、まだ記事本文中にある内部リンクが表示されます。
  5. 検索結果が表示されたら、各結果の右側にある「Edit」をクリックします。
  6. 投稿編集画面が表示されるので、内部リンクとして貼られているリンクのURLをコピーし、メモ帳やエディタ等に貼り付けます。
  7. 検索結果画面に戻り、次の「Edit」をクリックして、再び該当URLを探してコピーし、メモ帳等に貼り付けます。
  8. 上記作業を繰り返して、自分のブログで使われている内部リンクを一覧にします。
  9. 次にメモした各URLを開き、記事のタイトルを確認し、それぞれのURLの横にタイトルもメモします(全URL分繰り返します)。
  10. WordPressの投稿一覧画面で検索ボックスに記事タイトルを入力します。
  11. 見つかった記事の「表示」ボタンをクリックして記事を表示し、現在の記事のURLをコピーしてメモ帳に貼り付けます(全記事分繰り返します)。
  12. 再び「ツール」→「Search Regex」をクリックします。
  13. 「Search Pattern」に、以前のブログ記事のURLを貼り付けます。
  14. 「Replace pattern」に、現在のブログ記事のURLを貼り付けます。
  15. 「Replace&Save」をクリックします。
  16. 上記の置換作業を全記事分繰り返します。

以上でリンクの修正が完了します。見ていただければ分かるように、非常に手間のかかる作業となっています。移転前のブログが数百記事など数が膨大な場合はかなりの時間と根気が必要ですので注意してください。

なお、記事ごとに連番等が振られるブログサービスについては、もう少し自動化することが可能です。それら個別のブログサービスごとのリンク修正方法については、時間があれば後日あらためて記事にする予定です。

これでWordPressへの移転作業は完了となります。ただし移転後は、旧ブログのトップページ等に、新しいブログへリンクを貼るなどして、必ず既存ユーザーを誘導するようにしてください。

そのほか、これも無料ブログごとに使えるかどうかが違ってくるのですが、リダイレクトを行って自動で新サイトへ転送を行うことも可能です。こちらも時間が出来次第、記事を作成して順次アップする予定です。